蒼穹を仰ぎて

□易者
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お前がテロリストじゃねーか、と銀時がビシッと指を差しながら言うと桂はその指を掴んで軽く(?)へし折ろうとしながら言う。


「うるさい。何でも、天の眼の組織の部下を狙ってテロを働こうとしたらしい。だが失敗したのだ」

「え、でも船落ちましたけど」


大惨事でしたよ、と新八が言うと言葉を継いだのは占い師の女だった。


「そう、落ちただけでしたぁ。死者0、船からは死体一つ出てないしぃ、部下も雲隠れ成功、、、何故だと思いますぅ?」


女は楽しげにふふ、と笑って一行の顔を一人一人見て、そしてニヤリと笑う。


「その場に“天の眼の首領が居た”と言うのが私の予想ですわぁ。あの御方なら船を安全に下ろす事も、あのエイリアンを無力化する方法も心得て居られますしぃ、、、それに、ロミオ・テッラが追撃を指示した時にも船は守られた、、、あの御方しか考えられないわぁ、、、」


言いながら女はうっとりとした瞳で何やら資料らしき物を見ていたが、桂がそれを無視して話し出す。


「そんな訳で殆どは大した事のない怪我で済んだ訳だが、、、ロミオ・テッラがこの星に興味を示している、と言う情報が確かになってしまった訳だ」

「いや、そんな何とかとジュリエット的な奴はどうでも良いんだよ。それよか、なんでその天の眼とやらの部下は狙われたんだ?」


銀時が問いに反応したのは女の方だった。

グルンっと勢い良く資料から顔を上げて「ふふふ」と笑う。

不気味な反応に顔が引き攣る面々を無視して女は語り出す。


「そう、先ずは少し昔話をしましょう、、、あれは約十年前、、、あらぁ?もっと前だったかしらぁ?まぁ良いわぁ。そんな前、、、ふふふ、一人の可愛い可愛い女の子からお話は始まるのですよぉ、、、」





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