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□Honey Kiss
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「私もでございますか?」
午後、三成の室へ茶を運んだ時、今宵の二人の酒の席に私も誘われたのだ。
「ああ、幸村がどうしてもと言うのでな。」
「如何でしょう、マナ殿?」
「酒や肴を運ぶのに席を立ちますが、それでも宜しければ。」
私は快諾した。
「他の者に代わって頂けば宜しいのでは?」
「俺はマナが来てから他の者の運ぶ物を口にしていない。何か盛られては困る。」
「信頼していらっしゃるのですね。」
その言葉でそっぽを向いた三成に、くすくすと幸村は笑った。
ゆったりと午後の時間が流れるのだった。
ーーーーそして夜。
私は動きながらも酒の席を楽しんでいた。
三成と幸村の為になる話を聞いたり、久方振りの再会を喜ぶ二人を見ているだけでも嬉しくなった。