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□Honey Kiss
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三成護衛の任に就いて半月程過ぎた頃、私に新しい仕事が舞い込んだ。



「真田幸村様でございますか?」

「あぁ。大坂城へ滞在するそうだ。」



何でも遠征の帰り道、三成に会いに寄るとの事で滞在期間中の世話を頼まれた。



「幸村は……その……」



口篭る三成。



「三成様の大切なご友人ですものね。滞在中を快適に過ごして頂ける様、努めさせて頂きます。」

「……恥ずかしい事をいちいち口にするな。」



ふいっと文机へ向き直る三成の頬はほんのり赤く。



「……くすっ。ただいまお茶をお持ちしますね。」



こんなやり取りを出来る位、私も任務に慣れてきていた。





だから、日常の些細な嫌がらせなど少しも気に留めていなかったのだ。




 
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