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□Honey Kiss
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隣の室から襖の閉まる音がした。

三成が湯浴みから戻ったらしい。

私も湯浴みをしようと室を出た。



湯浴みでも着替えでも、裸になる時は必ず周囲に誰も居ない事を確認する習慣が私にはある。

理由を知るのは唯一、ねねのみ。



湯船につかり、一息つくと急に入口の戸が開いた。



「みっっ、三成様!?」

「マナか。」



私は咄嗟に手拭いで前を隠した。



「三成様、出て下さいっ!……って、何故入って来るのですか!?」

「着物を脱いでしまって寒いのでな。」



掛け湯をして湯船につかる三成。



「先程湯浴みから戻ったのではなかったのですか?」

「先客があって入らず戻った。」

「それでは私も先客ではありませんか!!」



抗議をしてみたが三成は顔色一つ変えない。



「またマナ以外ならば戻っただろうな。」

「なっっ……私は良いのですか!?出ますので後ろを向いていて下さい!!」



面倒だと言わんばかりに後ろを向いてくれた三成を残して、素早く浴室を出たのだった。




 
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