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□Honey Kiss
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「三成殿、お久しゅうございますな。」
「よく来たな幸村。」
いよいよ幸村がやってきた。
三成は私も幸村に紹介する。
「上田の女中の様にお使い下さいね。」
「ははは。私付きの女中はおりませぬ故……」
勝手が分からないので宜しく、と幸村は私に頭を下げた。
とても丁寧な方だ。
取りあえず滞在中に幸村の室となる場所へ案内をした。
幸村滞在中も三成の執務は止まる事は勿論無く、私は必然的に幸村と一緒の時間が多くなった。
「ほう、マナ殿はこちらのご出身ではないのですね。」
「はい。訳ありましておねねさまにとても良くして頂いております。」
お茶の相手をしたり、忍である事は隠し軽い組手の相手をしたり……と。
「マナ殿がこれほどの実力をお持ちとは。」
「護身術程度をおねね様にご教授頂きました。」
護身術どころか忍の術はねねからの直伝……とも勿論言えなかったが。