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□Honey Kiss
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三成と共に城へと戻り、ここで私の初日の任務は終了となった。

与えられた自室に入り、暗い室に火を灯す。



「今日は色々な事があったなぁ……」



三成から贈られた簪を懐から取り出し、眺めてみた。

簡素にありながら見れば見る程、細部には凝った装飾が施されていて高価なものである事が判る。



「どうしてこれを下さったんだろう?」



私に対する詫びなのだろうか?

ねねに説教を受け一人で外出し、どんな顔でこれを選んでいたのだろうか?

しかしどんな理由があるにせよ、この簪が贈られた事により三成には認めて貰えたのだ。

護衛の任務を任された、三成との縁を繋いでくれたこの簪は主・三成との絆の様に感じた。



「三成様って、不愛想だけど……」



ただ不器用なだけかもしれない。

そう思ったら可愛く思えてきて笑みがこぼれた。



「明日からも頑張ろう。」



簪を眺めながら気合を入れ直すのだった。





 
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