蒼玉

□嫉妬〜83line〜
2ページ/5ページ

            イトゥクside
「……おい」
ヒチョルが怒った顔をしてる。

怖くて、震えて、涙が出てきた。

「な…なに?」

目を背けて、返事をした。

「こっち向けよ」

怖々と顔を向けた。
いきなり噛みつくような
キスをされた。

「んーっ…ぅん…」
個室内は、くちゅくちゅと
音が響く。
口内を、ヒチョルの舌が動き回る。
イトゥクの舌を、絡めて
深く食い付いている。

頭が、ボーッとして、
どうしようもなく、
されるままになっていた。

ヒチョルの手が、シャツの中に入って、
腰を撫で回していた。

ヒチョルの唇が、離れた。
喪失感で、舌を出したままになって
切なくなっていた。

捲り上げたシャツから見えている、
俺のお腹に、キスをした。

その時、腰に激痛が走った。

「いっ痛い!」

ビックリして目を見開いて
腰を見たら、
歯形が、しっかり付いて
少し血が滲んでいた。

「これで許してやる
お前は、俺のだからな」

そう言って、
もう一度軽くキスをして
自分だけ、個室を出た。

何なんだよ?

訳分からなく、
ケド、腰の痛みは事実だ。
                next
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ