Delusion2

□銀狼α3〜カイド〜
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妊婦さんは大変だな
僕のお母さんも、こんな気持ちだったんだね

男の人間で
こんな経験してるのは、
僕の他、先ず居ないよね

大きくなったお腹を
なでながら、ソファーに座っていた

「ぎょんす ぎょんすっ」

「はい どうぞ」

毎日これだ
大きな子供が
尻尾を振って立っている
ぎょんすが、太股を叩いて
ジョンインが、膝の上に頭を乗っける

お腹大きいから、しんどいんですけど…
でも、嬉しそうに
お腹を触ったり、頬擦りをしてくれてるから
ジョンインの髪の毛を触る

「どんな子供かな?」

「そうだね どんな子供が良い?」

「元気なら 嬉しいな
後、ぎょんすの様に優しい子」

「あはっ ありがとう
僕、優しいかな?」

毎日のように
どんな子が、生まれるか話をしている

「あっ!」

「動いたね」

ジョンインが、
服の上からキスをする

「早く会いたいな」

「もう少しだよ」

ジョンインが、
ぎょんすの顔を見た

「ジョンイナ キスしよ」

嬉しそうに、キスをしてくる

こんなに幸せで良いのかな?
たまに頭に過る……両親と兄が……

僕が、妊娠してるなんて
まさかと思うよね

「ん?ぎょんす?
何か悩んでる?」

「ううん もっとして欲しいなって
思っただけ」

「ぎょんす……」

シャツを上げ、大きくなってるお腹に
直接キスをして
お臍を舐めた

「やっ 今、ちょっと
お臍が出てるから
嫌だよ」

「可愛いのに…」

お腹に何度かキスをして
ぎょんすに、口付けを戻した

僕は、ジョンインとの 家族を守りたい



ぎょんすは、体調が、良くなくて
予定日 間近に、病院に行った

「ぎょんすさん 
しんどいでしょ?」

「最近、怠かったり
動きたくない時があります」

血液検査の結果を見ながら
声をかけられた

「貧血とかは?」

「たまにあるかな?
貧血なのか、立ち眩みなのか
わからないです
子供に何か問題とかあるんですか?」

「今は、お子様には何も影響は無いわ
でもね、すぐに入院しましょうか?
言いにくいけど、
貴方の体の方が、危ないわ
生命力を、取られ始めているわ」

急ぎで入院になった ぎょんすは
病室で妖力を注がれていた
人工呼吸器みたいな
機械を、口に嵌めていた

「ぎょんす…」

ジョンインが、入院用意していた
荷物を持ってきた

ぎょんすは、弱々しく微笑み
目を瞑った
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