惑星

□飴 〜カイド〜
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              カイside

シャワーを浴びて、
髪の毛の水滴を、タオルで拭きながら
リビングに来た。
ソファーには、
ぎょんすが、雑誌を読んでる姿が見える。
『あー、後ろから抱きつきたい
けど、濡れてるから怒られるよなぁ…』
後ろ髪を引かれながら、
喉が乾いたので
ミネラルウォーターの
ペットボトルを取りに、
冷蔵庫に向かう。

「?」
何かすごく甘ったるい臭いがする。

取り敢えず水をとって、
乾いた喉を、潤しながら、
目だけは、キョロキョロと回りを見た。

さっきまで使ってたんだと思うけど、
きれいには片付いてるよなぁー。

「何だこれ?」
キッチンに置いてる物に、
目が行った。
丸い小瓶に、ピンク色の液体。
けど、傾けてもゆっくり
トロトロとしてる。

不思議そうに見てたら、後ろから声がした。
「どうしたの?」
振り向いたら、不思議そうなものでも
見てるように、ぎょんすが見ていた。

「これ何かなって思ってね」
小瓶を見せたら、ぎょんすが両手で瓶を包むようにして取った。
「これは、水飴だよ。貰ったんだ。」
小瓶を少し上にあげて、
電気の光を当てながら、
上目遣いで見ていた。

「けど減ってる。ジョンイナ、食べた?」
口を尖らせて、大きな目で俺を見た。
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