狩るか狩られるか

□狩るか狩られるか〜第3狩り〜
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荷物を別のネコタクで運んでもらうことにし、ヒソカと共にレインは一足先にドンドルマへ帰還することになった。

帰るまでの道のりは暇なので、とりあえず気になったことを聞いてみることにする。

「ヒソカ。あんた、何でいきなりバトろうなんて持ちかけた?そもそも私対人戦やったことねーんだけど。」

ハンターであるレインは、人間を相手にすることなどまずない。

さらにいつも戦うものがモンスターであるため、人間の力量を測るのは苦手なのだ。

最もゲリョスに負ける程度の相手に、自分が負けるとは全くもって思っていないのだが。

「キミの力を見てみたいんだよ♥ボクが居た世界は対人戦が多かったし、人外と戦ったのは今日が初めてだから感覚が掴めなくてねぇ…もしこの世界で生きるなら、ボクもハンターになるだろうからどのくらい強いのか確かめてみたいのさ♣」

ヒソカの口ぶりから察するに、"戦う側"の人間だと思ったことは間違いではなかったらしい。
しかし"こちら側"の人間が、幾ら初めてだからといってあんな失態をするものだろうか。

正直、レインは負ける気がしなかった。

「ふーん…良いよ、相手してやる。あまりハンターを舐めんなよ、ゲリョス程度に苦戦する奴に務まる仕事じゃねーってことを思い知らせてやる。」

レインの実力は、ドンドルマのハンターの中でトップクラスである。

古龍種であろうとソロで狩猟出来るその腕前は、並みのハンターとは比べ物にならないのだ。

レイン自身その自覚はあったし、例え対人戦であろうと十分に戦える自信もあった。

何より戦闘狂の血が、初めての対人戦が出来るという状況に燃え盛っていたのである。

「ククク…受けてくれてありがとう♥どこか、良い場所はあるかい?」

言われて手頃な場所を考える。

まさかドンドルマの中や、どこかの村で戦うわけにはいかない。

ならば、どこかのフィールドに行くのが良いだろう。

採取ツアーでも受注すれば帰りの心配をしなくて良いし、ついでに薬の材料も確保出来ると踏んだ。

「遺跡平原辺りなら、広さも十分だし面倒臭いモンスターも少ない。そうそう邪魔なんて入らねーだろうから、思いっきり戦れるよ。」
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