狩るか狩られるか

□狩るか狩られるか〜第8狩り〜
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「飛龍種、鎧竜グラビモス。元々火山帯とか、暑い場所を中心に生息するモンスターだ。こいつの体はとにかく硬い、鎧竜の名に相応しいくらい硬い。ついでにでかい。あと重い。見た目の特徴はこんな感じだな…体に熱を溜め込む性質があって、時々それを排出するために高温のガスを噴き出すから注意が必要。あと熱光線吐く。触れたら良くて大火傷、悪ければ墨にされるからちゃんと避けるように。それと睡眠ガスも出すから、体から白っぽい煙が出てきたらすぐ逃げろ。少し吸っただけで昏倒させられる。弱点は胸から腹にかけてだな、そこは鎧剥がしやすいから、集中してダメージ与えられるよ。ただ高温ガスも漏れやすくなるから、背中の鎧も剥がしとくとガスがそっちからしか出なくなって楽。最も、背中硬いからそう簡単な話じゃないんだけどな。」

食事をしながら、今は予定通りグラビモスの予習中だ。

後から思ったのだが、外殻がとても硬いグラビモスはヒソカの戦い方を考えるとあまり相性が良くないのではないだろうか。

トランプではグラビモスの体を斬り裂くことは出来ないだろうし、得意の体術も奴の硬い体の前ではダメージが期待出来ない。

可能性があるのは双剣なのだが、斬れ味はあまり高くないのだ。

多少素材が勿体なくても、斬れ味の良い双剣を作ってやるべきだったかと今更ながら後悔する。

「今回の相手は硬いんだね?じゃあ、トランプは使わないで…体術と双剣でイこうかな♦念を使えば多少硬くてもどうにかなるよ♣」

そういえば念には武器や体を強化する方法もあると言っていた。

それを使えば何とかなるだろうか。

そこは現地で見て判断するところだろう。

「そか、なら好きなようにやってみな。今回は条件付けないよ、ついでに最初の一匹は見本で私が狩る。奴等を大量に狩るのが今回のクエストだから、その後はどれだけ狩っても構わない。」

クシャルダオラとの戦い方も一度見ただけで理解したヒソカのことだ、今回もグラビモスとの戦いを見せればあとは自分でどうにか出来るだろう。

「そういうクエストもあるんだねぇ…わかったよ、一度見せてもらえれば十分だ♦レインの本気、また見られるんだねぇ…想像するだけでゾクゾクしてきちゃうよ♥」

「殺気漏れてる、しまえ。」

此処はレインの家であり、ドンドルマの街中だ。

つまり周囲には他のハンター達の家も存在するわけで。

あまり盛大に殺気を漏れさせると、周りが騒ぎになってしまうのだ。

「ククク、失礼♦」

悪びれた様子もなく、殺気を引っ込めるヒソカ。

狩りの前に毎度これだと先が思いやられるな、とレインはため息をついた。
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