狩るか狩られるか

□狩るか狩られるか〜第3狩り〜
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必要な手続きを終え、ヒソカの元へ戻る。

そういえばヒソカは武器を持っていないようなのだが、大丈夫なのだろうか。

「ヒソカ、あんた武器は?まさか丸腰相手にチャーアク振るうわけにいかないんだけど。」

レインが今背負っているのは、精鋭討伐隊盾斧という初期装備のチャージアックスである。

切れ味も攻撃力も低いので、対人戦でも何とか使えるだろうと持ってきた品だ。

しかしだからといって、丸腰相手に叩きつけて良いものでもない。

いくら切れ味が低かろうと、モンスター討伐用の武器なのだ。

鎧も何もつけていない相手を斬りつければ、体が真っ二つになるだけの威力は持ち合わせている。

「大丈夫だよ、武器ならちゃんと持ってる♦あと、レインが付けてる鎧とは違うんだけど…鎧の代わりはちゃんと使わせてもらうから安心していいよ♥」

ヒソカがそこまで言うのなら、此方ももう何も言うまい。

何かあっても自己責任、最悪自作の薬で治せばいいと頭を振った。

「わかった。んじゃ、さっさと行くよ。こっちもそう暇じゃない、長いこと付き合ってらんねーの。」

ヒソカを連れ、クエスト出発口へ向かう。

此処から先は、またネコタクの出番だ。

「この世界の乗り物って、みんなこれなのかい?」

ネコタクに乗り込み、動き出したのを見てヒソカが尋ねてきた。

「いんや、アイルーのネコタクだけじゃ遠くに行けねーし。他にも気球とか飛行船とか陸上船とかあるよ。海上は普通に船だし。」

自分で言っていて気付くが、基本的な移動手段は船な気がする。

ネコタクはあくまで陸路で行ける範囲であるし、狩り場への移動に使われる場合がほとんどだ。

いくら万能なアイルー達にも限界というものがある。

「ふーん…ちゃんとした乗り物もあるんだねぇ♣敢えてこれを使うのは…危険な場所に行く時かな?狩り場みたいに♦」

存外ヒソカの頭の回転は良いらしく、一つの説明で十くらい理解してくれるので楽でいい。

「正解。アイルー達はハンターがオトモとして狩り場に連れてったりするような種族だからね、人間が行くより遥かに安全に往復出来るんだよ。」

アイルーはハンター達にとって、否この世界にとってなくてはならない存在だ。

人間の生活はアイルー達に支えられていると言っても過言ではない。

レイン自身はオトモアイルーを雇用していないが、他のハンターはほぼ皆オトモアイルーを連れている。

アイルーとはそれだけ頼もしい存在なのである。
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