狩るか狩られるか
□狩るか狩られるか〜第2狩り〜
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「ふぅん…ゲリョスって言うんだね、さっきの鳥みたいなの♣あぁいうのが、この世界には沢山居るのかい?」
少しでも情報を得ようと、自然な形で会話を繋げていく。
先ほどのゲリョスのようなモノが闊歩するような場所であるならば、無策で動けば二の舞になりかねない。
「そ、あんなの雑魚中の雑魚だけどね。もっと強いのが山ほど居る、あんなのに手こずってたらすぐ死ぬから、関わんないことをお勧めしとく。」
ゲリョスは比較的弱い部類のモンスターである、ということがわかった。
さらに強いモンスターが数多く生息しているのと考えるのが妥当だろう。
戻れないのなら、青い果実でなくともそういったモンスターと戦って自身の欲を発散させるのも良いかもしれない。
「ご忠告どうも♥じゃあ、レインはどうしてあぁいうのと戦ってるんだい?」
「建前としては、ハンターの仕事だから。本音は言う義理なし。」
どうやらこの世界にもハンターは存在しているらしい。
そして彼女の口ぶりから、レインもそのハンターであるということがわかった。
「へぇ、こっちの世界にもハンターって職業があるんだね♦この世界のハンターは、さっきみたいなモノを狩るのが仕事ってことかな?」
「そ、モンスターを狩るのがハンターの仕事。厳密に言うとそれだけじゃねーけど。…ほら、こっちも運べ。」
ハンターの定義がこの世界と自分の居た世界では異なるようだ。
モンスターを狩るだけの役割ならば、自分でもこなすことは可能だろう。