狩人は奇術師と共に

□狩人は奇術師と共に 第1章
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近づいてくる微かな殺気に体が自然と反応し、レインは目を覚ました。

直後、ガシャーンという派手な音が他の部屋から聞こえてくる。

確認するべく、辛い体に鞭を打って起き上がると、部屋に飛び込んできた2人の男。

先ほどの音は、こいつらが出したものだろう。

飛んでくるロープを避けようとするが、上手く動かない体は容易くそれに捕らえられてしまった。

「なっ…女!?ヒソカの奴、部屋に女なんて囲ってやがったのかよ!!」

「家の中に気配は一つだけだ…今ヒソカは家に居ない。仕方ないな、ヒソカが囲ってる女を捕まえただけでも良しとしよう。人質になるかもしれないしな。」

ロープを強く引かれ、レインの体が床に引きずられる。

「…女の扱いがなっていないな…野蛮な男だ。」

どうやらこいつらは、ヒソカを狙ってきたらしい。

体調が平常ならば、すぐにでも撃退したところなのだが。

こういう時に限ってレインの体は動いてくれない。

面倒なことになったなと、レインはどこか他人事のように思った。

そのままレインは、襲撃者の男に担がれて外へ連れ出された。

外は酷い嵐のようで、土砂降りの雨が体を濡らしていった。

まったくもって、運がない。
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