フェイトエピソード

□お礼
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クロスフェイト「悪戯……できない」の続き



今日はハロウィン。
任務が終わり、合流したユーステスとベアトリクス。
お互いに任務の結果を話していたところに、ゼタとバザラガがやってきた。
四人で話をしているとお菓子をせがむ子供達がやってきて、ベアトリクスは追いかけられてどこかへ行ってしまった。

ユーステス「……はぁ」

バザラガ「なんというか、ベアトリクスらしいな」

ゼタ「まぁ、なんか楽しそうだったし、いいんじゃない?」

ユーステス「まったく、騒がしい。俺は平穏と静寂を望む」

ゼタ「それ聞き飽きた」

ユーステス「…………」

?「あれ?仏頂面の兄ちゃん?赤い姉ちゃんとツノ鎧もいるじゃねぇか!」

ゼタ「ん?ヒサコ達じゃん!」

ルリア「お二人もユーステスさん達と同じで任務なんですか?」

ゼタ「いや、あたし達は遊びに」

バザラガ「相棒がどうしてもと聞かなくてな」

ユーステス「そういえばヒサコ、さっきは協力してくれて感謝する」

ビィ「いいっていいって」

ゼタ「なに?任務の話?詳しく聞かせてよ」

ヒサコ一行は先程までのことを話す。

バザラガ「……なるほど」

ゼタ「無事だったとはいえそんな危ないことさせて!ちゃんとヒサコにお礼したの!?」

ユーステス「礼……か。何がいい?」

ヒサコはユーステスの言葉に少し考えてから口を開く。

ユーステス「耳……か。そういえばそんなことを言っていたな。……別に構わない」

そう言って、ヒサコがさわりやすいように少し屈んで目を閉じるユーステス。
許可が出たので遠慮なくさわることにした。

ユーステスの耳は短い毛がびっしりついていて、滑らかでとてもさわり心地がいい。
それにほんのり温かく、時々ピクッと小さく動いていた。

気持ちがいいのか、ユーステスの口元がほんの少しだけ緩んでいる。
だが、おそらく本人は気づいていないだろう。

普段仏頂面な彼の珍しい姿に悪戯心が芽生えたヒサコは、耳から手を離し、ユーステスの頬を人さし指でプニっと軽く押してみた。

ユーステス「……何をしている?……悪戯?……そうか、次からはちゃんと言ってからさわれ」

ビィ「(ちゃんと言ったらさわってもいいのか……)」



END

 

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