フェイトエピソード

□しばらくの間…
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『私、しばらくの間、任務で王都を離れることになったの』

ある日、突然、俺とヴェインの幼馴染みで白竜騎士団団員のヒサコがそう言った。

ヴェイン「ま、まじかよ!?」

ランスロット「いつからだ?」

『えっとね…明日!』

ヴェイン「明日ーっ!?」

ランスロット「随分と急だな」

『しばらく会えないね』

ヴェイン「そうだな…。よし!なら今夜、ヒサコのいってらっしゃい会しようぜ!」

ランスロット「なんだそれは…。だが楽しそうだな!やろう!」

『え?べつに一生会えなくなるわけじゃないんだよ?』

ヴェイン「でもよ、しばらく会えないんだろ?
んなの寂しいからさ、ぱーっと騒ごうぜ!」

『ヴェイン…。うん、わかった!楽しそうだし、やろう!』

ランスロット「なら、そうと決まればさっそく準備をしないとな」



そんなこんなで始まったヒサコのいってらっしゃい会。
食べたり騒いだり、少ししんみりしたり…
とても楽しかった。
しばらく会えないヒサコと俺達のいい思い出になっただろう。
けれど、やっぱり寂しいな…と思っていたのだが…



『ランちゃん、ヴェイン!ただいまー!』

ヴェイン「おかえりー…って、ええっ!?ヒサコ!?」

ランスロット「なんでここに!?任務はどうした?」

『任務なら終わったよ?』

ヴェイン「えっ?でもまだ一週間しかたってないよな?」

『そうだよ?だって一週間の任務だもん』

ランスロット「ヒサコはしばらく会えないって…」

『だって一週間だよ!長いじゃん!』

その言葉に俺とヴェインは顔を見合せ…

ランスロット「ふ、ふふっ…」

ヴェイン「ははは、なんだ一週間か!」

同時に吹き出してしまった。

ヴェイン「しばらくとか言うから、てっきり一年くらいかと思ったぜ」

ランスロット「俺もだ、ヴェイン」

『えっ?えええー!?
二人とも気が長くない!?』

ランスロット「いや、ヒサコが短すぎるんだと思うぞ?」

でも、こうしてまた三人で笑いあえて良かった。
これからも三人で過ごしていけたらいいな。



END

 

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