フェイトエピソード

□頼って頼られて
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この事件を通して俺は彼女に抱いていた気持ちに気づくことができた。

そうして後日、彼女に想いを伝え、俺達は晴れて恋人同士になることができた。

それからというもの、それほど大きな出来事はなかったが、ちょっとしたことでもお互いを支えあい、時には騎士団の仲間達の手も借りて共に歩んできた。

そしてーーー



教会の中、お互いに向かって足をすすめる。

真っ白なドレスを身にまとったヒサコはとても美しかった。

牧師の前で立ち止まり、ゆっくりと彼女のベールを上にあげる。

アルベ-ル「きれいだ……」

思わず息を漏らせば彼女は顔を赤くさせ、もう、と小さく抗議した。

それから牧師の前で誓いをたてあい、ヒサコの頬に手をそえる。

アルベ-ル「俺と出会ってくれてありがとう。……愛してる」

『私もです。……アルベールさん、愛してます』

すっと顔を近づけ吸い込まれるように重なるくちびる。

これからも俺達はお互いに頼って頼られて生きていくだろう。

湧き上がる拍手と歓声を聞きながら、一生をかけてヒサコを幸せにすると誓った。



END

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