フェイトエピソード
□サプライズ
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ヴェイン「ヒサコ。実は今日は俺からもサプライズがあるんだ」
晩御飯をきれいに平らげた後、ヴェインはそういって小さな箱を私に差し出してきた。
私はそれを受け取って、開けていいか尋ねる。
ヴェイン「もちろん。ほら、早く」
ヴェインに促され、箱を開けると……
『わぁ!かわいい!』
中には銀色に光るペガサスのネックレスが入っていた。
何やら石のようなものを持っていて、そこに何か文字が彫ってある。
『これは?』
ヴェイン「へへへ、じゃん!」
『あ、おそろい!……だけど反対?』
ヴェインのポケットから出てきたのは私のと左右反転したペガサスのネックレスだった。
ヴェイン「これをヒサコのと、こうくっつけると……」
『あ!ハート!』
二つのネックレスを繋げると、石っぽいと思ったところがハートの形になっていた。
ヴェイン「しかも、お互いのイニシャルがついてるんだぜ。ほら、俺のは"V"って」
『ほんとだ!なるほど、そういうことね』
確かに私のには私のイニシャルが彫ってある。
『ヴェイン、ありがとう!』
ヴェイン「へへ、どういたしまして。去年は指輪だったろ?なら今年はネックレスかなって。これからも二人のものを増やしていこうな」
『……ううん、三人だよ』
ヴェイン「えっ!?それって……」
『うん、えへへ』
ヴェイン「はは、そうかそうか!」
『うん。実はもう少し前からわかってたんだけど、どうせなら今日言いたいなって』
ヴェイン「へへへ……。そっかぁ、俺もパパになるんだなぁ。はは、こりゃとんだサプライズだぜ」
『これからいろいろ準備しなくちゃだね』
ヴェイン「だな。……ぃよっし!俺、もっともっと頑張って、お前とその子供を守るから!だから……これからも一緒にいてくれますか?」
『ヴェイン……!うん、もちろんだよ!ふつつか者ですが、これからもよろしくお願いします!』
END