松詰め詰め
□[トド松]神様への願いごと
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時々、思う。
一人っ子だったら、どんなに毎日が違っていただろうって。
きっと、父さんも母さんも、僕をかわいがって甘やかしてくれた。
トト子ちゃんの対応だって、今と違うものだったかもしれない。
面倒くさい、うざったい。そんな嫌な感情は滅多に覚えず、きっと、穏やかに過ごせていただろう。
「トド松!どこ行くんだよ!?」
「うるさいなあ、どこでもいいでしょ。」
自分がドライな性格だとは、まあ自覚していないわけではないけれど、何しろ、おんなじ部屋に、おんなじ顔が六つである。煩わしく思ってしまうのも、きっと、仕方のないことだろう。
あーあ、嫌になる。
出来ることなら、一人っ子に、なりたいなあ。