CuteなSugar

□青筋
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櫻葉【青筋☆1】CuteなSugar




しょーちゃんのちょっと仕種とか、ちょっとした身体の変化とか。

小さい頃から、いっぱいいっぱい見てきて、たくさんたくさん知ってて、そのどれもが大好きで大切で…。


だけど、たまに見たくなるんだよね。


しょーちゃんの首に浮き出る青筋…。


男らしくて色っぽくて、何度見てもドキドキしちゃう/////




ソファに座って、しょーちゃんが残り少ないビールをグイって飲み干す時、それは起きた。


あっ、、と思って、つい手を伸ばしてしまう。



「ぶはっ!お前っっ…」



いきなり触ったから、くすぐったかったみたいで、しょーちゃんがビールを吹き出して、、、。

でも、それが可笑しくなって二人で笑い転げた。



「ひゃひゃ〜♪
しょーちゃん、ごめんね?」



「いいけど…
その、ゾワーって触るとさ?
擽ったいんだよ。」



「だって、ソロって触るのが好きなんだもん…」



それにね、それ見ると、今でもドキドキしちゃって、手が恐る恐るになっちゃうんだよね。



「雅紀、相変わらず好きだな…」



「うん…///」



自分の顔が熱くなるのがわかる。
しょーちゃんは、そんな俺を見て、目を細めて優しい顔をしたあとに、『ん?』って首を見せてくれる。



「触っても、いぃ?」



「好きなだけ、どーぞ。」



指先で辿るとプクっとしていて、軽く抑えるとピョコってなるんだ。


でも、触ってるのはオレなんだけど…。


オレが青筋に夢中になってる間、頭を撫でられたり、頬に手を添えられたりして…。



気がついたら、しょーちゃんの腕の中に包まれて、口づけされながら、あちこち触られてるのは、、、


オレなんだ。






*あれは社会人になって少しした頃だった*





「しょーちゃん?パンツ入れた?3枚だよ?」



「わかんねぇ…」



「んもぉ!明日から研修だよ?
そんなんで大丈夫なの?」



「なら、雅紀がパンツ6枚持ってってよ。
そしたら解決っ♪」



二人して一緒の研修に行くことになって、オレはね?

修学旅行みたいだなぁって、ちょこっとウキウキしてるのに、しょーちゃんったら、かったるそうに荷物を詰めてる。


しょーちゃん、仕事も出来るし、人望も厚いし、間違いなく出世コースの最前線にいるはずなのに…。


パンツの数だけ、いっつも適当なんだよね。
やたら多かったり、足りなくてコンビニで買ったり。


仕方ないなぁって、しょーちゃんの鞄を引っ張ったら、しょーちゃんは“ヤッター♪”って顔をしてさ?

オレの後ろに回って抱き締めてくる。



「しょーちゃん?
最初っからやる気ないでしょ?」



「支度なんて、したくなーい♪」



「ブッ、、、しょーちゃん、寒いよ、それ?」



「お前、一瞬、笑ってたじゃん!
オラオラ、もっと笑えっ!!」



そう言って、くすぐってくるから、結局、支度なんて終わらなくて。

やっと笑いがおさまった頃、しょーちゃんの唇がオレの首に宛てられる。



「んっ、、しょ、ちゃ…」



「研修行ったら出来ないじゃん…」



そうかもしれないけど…。


靴下っっっ!?


ふと、しょーちゃんの鞄に適当に詰め込まれた靴下に目がいった。



「しょーちゃん?
靴下、バラバラで5本入ってるけど、数も足りないし、柄もバラバラだよ?
どっから持ってきたの?」



ここで、しょーちゃんの誘惑に負けちゃうと、ほんとに終わらなくなっちゃう。

それに、バラバラの靴下って、なんで?
クローゼットから出さなかったのかな?



「どこって…
干してたのから取ってきた。
畳む手間が省けるだろぉ?
俺、天才♪」



「んもぉ!
天才は、柄も数も間違えたりしません!
ほら、この柄とこれ、合わせて持ってきて?」



って、揃ってないやつを抜き出したのに、しょーちゃんは不貞腐れてゴロンってなって動こうとしない。


もぉ、、研修がやだからって、駄々っ子になっちゃって…。


けど、そんな しょーちゃんも大好きだし、こういうしょーちゃんは、かわいいって思っちゃう。


でもね!甘やかしちゃダメなの!



「ほら?しょーちゃん、起きて?
一緒に取りに行こ?」



って、甘やかしちゃってるよね、オレ…

すぐそこの脱衣所に行くだけなのに。



「雅紀も行ってくれんの?」



「うん、一緒に靴下揃えちゃお?ね?」



「おぅ!なら、行く♪」



起き上がりかけた しょーちゃんの腕を引っ張り上げると、しょーちゃんは、またオレの首に唇を宛ててきた。







…つづく…
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