CuteなSugar

□短パンBダッシュ
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櫻葉【短パンBダッシュ☆1】CuteなSugar





雅紀が時々見せる癖というか仕種があった。

それは、例えば醤油瓶や缶ビールを上から被せるように持つ時に、右手の人差し指を使わない。
カップを持つ時、小指を立てる、あれに似た現象だけど。

小指を立てるのがキザに見えるとするならば、人差し指を使わない仕種はセクシーだった。

とくに雅紀のスラリと長く整った指が、手首から指先まで剰すことなく真っ直ぐに伸びて、手全体の美しさを際立たせていたんだ。


それに加えて、その仕種はあの日のことを思い出させた。

つい、ビールを取ろうとした雅紀の手を掴んでしまう。



「しょーちゃん?」



「いや、懐かしいな…
その手、スゲー好きだったから。」



「んもぉ、、またヘンなこと考えてたでしょ?」



「いつもヘンなことしか考えてないよ…」



雅紀の身体を引き寄せて、頬に手をやると唇を重ねた。

もう何回キスしてきただろう?

なのに、雅紀は毎回必ず恥ずかしそうに顔を紅潮させて、俺が攻め込むと、ぎこちなくお返しをくれた。


雅紀が、こんな風に恥ずかしがり屋だとは思ってなかったから、初めて その究極の姿を見た時の自分の心の高鳴りは簡単に言い表せるものではなかった。





*あれは高校2年の夏休みだった*


両想いになれて半年…。
夏休みは午前中は部活に行って、午後はどちらかの部屋で過ごす毎日だった。

どこにいても、ふと雅紀に目をやれば、目が合うんだけど、それは雅紀も俺を見ていてくれるということ。

真っ直ぐに向けられた眼差しは逸らされることがないまま、雅紀が頬をピンク色に染める。

そんな毎日だった。

でも、回りが彼女が出来たとか、経験したとか、そんな話題の中、俺たちはというと、時々軽くキスをするだけ。


もちろん、それだけで幸せだったから、特別な何かをしたいと焦っていたわけではない。

でもさ?
雅紀が急激に色っぽくなったというかさ?

めちゃくちゃ、かわいいんだよ。

夏休みだって、男女問わず告白されたり、プレゼントや差し入れを貰ったりしてるし。

その都度、雅紀は俺のことを隠さずに正直に話して断ってくれているのも知ってるけど、雅紀らしく いつも低姿勢でさ?

その優しさとか、その笑顔とか、誰にでも見せてるのかと思うと・・・俺にしか手に入らないものが欲しくなる。

他と差をつけたいっていうのかな。

俺のもんだっていう証みたいなものが欲しくて。
でも、雅紀と二人になると、そんな証に拘るより、二人の時間に満足で、それから雅紀を大切にしたいと強く思う自分もいて・・・。


日々というより、秒単位で俺の心は揺れ動いていた。


そして・・・。


ベッドを背もたれにして脚を投げ出して座るのは、雅紀のいつものスタイル。

俺の短パンを履いて、細くて長い脚がスラーっと伸びていて、普段、ズボンに包まれてる部分は妙に白く浮きだっていた。


夏休みに入ってから、この脚に跨がることが増えた。
脚に跨がると、雅紀は少し困ったような顔をして俺を見つめてくるんだけど。


その顔が、むちゃくちゃ可愛くて、そのまま襲い掛かりたくなる。



「しょ、、ちゃん?」



「キスしていい?」



雅紀が小さく頷いて、顔を近付けるとギュっと目を瞑る。
そんなに力一杯目を瞑らなくてもいいのに、その顔は雅紀の緊張と恥じらいを見せてるようで愛しくなっていく。


柔らかい唇に甘噛みを繰り返しながら、雅紀の腰の辺りから手を入れて素肌を撫でてみた。



「ん、、、やぁっ・・・」



身を捩ろうとした雅紀。

けど、俺は、雅紀の口から声が漏れた隙間を縫って、少し開いた唇から舌先を潜り込ませてみたんだ。

雅紀は身体に気を取られていて、俺の舌先が完全に潜り込むまで気が付かなかったんだと思う。

初めて体感する雅紀の温度の中、夢中で探りまくると、雅紀の身体がビクビクっと動いて俺にしがみついてきた。


うわぁぁんんん♪♪かわぇぇ///

そのまま、雅紀の頭に手を添えて逃げられないようにして、雅紀の温度の中を探りながら味わっていくと、俺より先に雅紀の身体が変化を見せ始める。


俺だって、反応はしてたけど。
雅紀の反応は、ほぼマックスなんじゃないかって…薄い短パン越しに自分の身体に触れるそこが物語っていたんだ。





…つづく…
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