Daylight


□【94】〜
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櫻葉【98】◆Daylight◆





結局、雅紀の身体を傷付けてしまうとかなんとか…。

動き出してしまえば、考える余地もなくなって…。


止めどなく上がる息と汗の中、ただ雅紀を 抱 き 締 め て、ただ雅紀の 中へと 熱 を 送り続けた。


果てるまで夢中になりすぎて、しばらく 重 な っ た ま ま 動けないでいた。



「雅紀…?」



呼吸する音が落ち着いた頃、雅紀は眠りに堕ちていた。

時計を見れば、じきに短い針が8に届きそうで…。



20時か…。



眠りについても、まだ消えない時間だろう。
俺は雅紀を起こさないように身体を解放して、ローブを整えガーゼを掛けてやる。

スヤスヤと眠る姿は、さっきまでの雅紀からは想像も出来ないぐらい、幼さを残している。


今のうちに飯でも食うかな。


ベッドから降りて自分のローブも整えて、寝室のドアを開けると…。


ソファにニノが腰かけていた。


後ろ手に静かに寝室のドアを閉めてから口を開く。



「覗き見か?
随分と、、、悪趣味だな。」



こいつだって自由自在に透けていけるんだ。
一部始終を見られていたのかもしれない。



「悪趣味って…
別に見てたわけじゃありませんよ。」



「けど、何をやっていたか知ってるんだろう?
同じことだ。」



「同じって…
言わせて貰えば、知りたくなくても頭に届くんですよっ!
“軍手持ってこーーーい”とか?」



俺は、買ってきた惣菜をレンジの中に入れながら、噴き出してしまった。



「ふははっ、あははははっ…
そんなことまでわかるんだ?」



「念じ方が強い場合は、ですけど。
私のせいより、あなたのせいでしょ?」



温めた惣菜をテーブルに置いて、ビールを取り出した。



「で、なんの用?
“魂”とは セ ッ ク ス しないで下さいって言いにきたのか?」



「いえ、、、その件については前例がなかったんで…
今、上層部で会議しています。」



「じゃ、会議でアウトになったら、やめろってことか?」



「翔さん、、、私は…
そうはなって欲しくないんです。
私は、翔さんに感謝してるんです。」







…つづく…
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