Daylight
□【94】〜
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櫻葉【96】◆Daylight◆
急に身体を起こされた雅紀。
潤んだ目のままキョトンとした顔で俺を見ている。
真っ白いローブを身に纏い、頭から被っているガーゼが、まるでベールのようだ。
「花嫁、、、みたいだな。」
「しょーちゃん…
あ、あのっ、ごめんね。」
「どうした?」
「だって、オレが失敗して男に産まれてきちゃったから…
だから、、しょーちゃんの花嫁さんになれないもん。」
「まさっ、、、いいんだよ!」
細い身体を引き寄せる。
そんなことは、どうだっていい。
雅紀がずっと傍にいてくれたら、それだけでいい。
「しょーちゃん…
生まれ変わったら、、、
今度は失敗しないようにするから…」
「失敗したっていいんだよ。」
だから何度だって雅紀と巡り会いたい。
「だから、、
来世でも、絶対だよ?
絶対に見つけるから、しょーちゃんもオレを見つけてよ?」
「その前に…
雅紀は目を覚ますんだろ?」
「あ、そーだった…」
少し身体を離してみれば、照れ臭そうにくしゃっと笑ってくれる。
そのまま、ゆったりと横たえていくと、笑顔が緊張へと変わった。
「怖い、、か?」
「う、、ううんっ!
でも、、、」
「でも?」
「いっぱい、くっついてていい?」
「え?」
ぐいっと引き寄せられて、雅紀の腕がしなやかに背中へと回される。
「雅紀、もっと強くくっついてくれる?」
直接、肌が触れ合うことはないけど、力の加減はわかる。
それが強ければ強いほど、互いの熱が昂っているんだと思えるから。
“魂”のままの雅紀に、 初 体 験 をさせていいものかどうかわからなかったけど。
俺は、ゆっくりと雅紀の身体の奥へと、自身を貫いた。
…つづく…