Daylight
□【94】〜
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櫻葉【95】◆Daylight◆
手先は器用なんだろうな。
耳は真っ赤なのに、手先はスルスルと綺麗にゴムを被せていく。
「出来たっ♪」
「器用だな…」
「触っていい?」
「どうぞ…」
「えっと、、、、
どこから触ったらいい?」
どこから…
そんな台詞、生まれて初めて聞いた気がする。
純な心を持ってるって、こういう感じなのか?
俺の答えを待つ、見上げた二つの瞳は吸い込まれそうに澄んでいる。
いつか、この瞳が澱んだりするのだろうか…。
「雅紀の好きなとこから触っていいよ?」
「好きなとこ…」
俺の モ ノ をジーっと見て、ちょっと首を傾げると軽く握っていた手を離す。
そして、おもむろに口に含まれた。
「おわっ!
いきなり、それなの?」
「はっへ、ふきはほこから…」
「うぉっ!喋るなっ!」
パっと口を離して潤んだ目で見上げながら『痛かった?』と聞いてくるから、もう愛しさマックスで押し倒したくなった。
「痛くないけど…
喋ると、くすぐったいんだよ。」
「そっか…
黙ったままするんだね。」
「まぁ、普通はな…」
再度、柔らかい空間へと誘われた ソ コ は、雅紀のゆるやかな 舌 の 動きを堪能していった。
横から覗き見てみれば、まぁるく可愛らしい口をして、それがモゴモゴと動いている。
時おり、氷菓子を舐めとるような音がして、キラキラとした光りの粒が発生していた。
ガーゼを取って頭から被せると、少年のように小さくて丸い頭を撫でる。
「雅紀、、すげぇ…」
可愛いんだけど。
言いたかったのに、雅紀の尖らせた舌先が、チ ロ チ ロ と俺の弱い部分を捕らえたもんだから、うっと力が入った。
ダメだ!
そこ、我慢出来なくなる!
チ ロ チ ロ と動き続ける舌先に我慢の限界がきて、雅紀の身体を引き起こした。
…つづく…