Absolute ruler1
□念とその実力
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天空闘技場200階に来て初めての試合が行われる今日、私は部屋で久し振りに纏を行っていた。
真面目に纏をするのはホントに久し振りだった。
ピンッ…と張り詰める念が心地よい、どうもこっちの大陸に来ると気が抜けてしょうがない。
『…ふぅ…』
纏は解かず、軽く準備運動をする。
キルアには纏以外は使わないと言ったが…色々やってしまいそうだ、手加減を忘れないようにしないと…
コンコン
『どうぞ〜、開いてますよっと…』
「やあ♥」
『何か用?ヒソカ』
「これから試合だろ?ちょっと様子を見に…ね♥」
私の念にあてられたから来てみたって、正直に言えばいいのに。
ゴンとキルアは気付いてるかわからないけど、ウイングさんは確実に気付いてそうだなぁ。
別にだからどうしたって話でもないんだけどさ。
『念を使っての実戦は久し振りだからなぁ…相手がヒソカぐらい強かったらいいんだけど』
「今日の相手はわかってるのかい?」
『さあ?知らなくても別に支障はないから』
誰が相手だろうと、完膚無きまでに叩きのめすだけ…
「ふぅん…自信満々、いい事だね♦」
『自信…ねぇ…』
私は、全然自信家ではないんだけどなぁ…
向こうの大陸じゃ、私は弱い方だし、生まれがこっち側だし…
ま、それは今更どうしたって変わることじゃないからもう諦めてるんだけど。
『さて、私はそろそろ行くけど、ヒソカはこの部屋使いたいの?』
「ん〜、ボクは客席から応援させてもらうよ♠」
『ならさっさか出てって』
「はいはい♦」
ピッとドアを指せば、ヒソカは肩を竦めて出ていった。
最近ヒソカが素直で怖い←
『………ふぅ…』
そんじゃま、行きますかね。