Absolute ruler1
□異名と再会
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天空闘技場に来て早三日、私は順調過ぎる程順調に勝ち上がっていた。
三日目にして100階層に行けたのは、審判の目がよかったからだろう。
いやはや、ありがたい。
このまま100階層で燻り続けてお金貯めよう、そうしよう。
暇だけども。
「…?もしかして、●●●!?」
『ん?』
後ろから声をかけられ、振り向けばふわふわの銀髪が目に入る。
『おっ!キルアじゃーん、久し振り!』
「だな!ゴンがさぁ、●●●ならここにいるって言うからちょっと探してたんだぜ?」
『ほおほお、ゴンと来たのか、クラピカとレオリーは?』
「クラピカは仕事探すって、レオリオは医者になるっつって勉強するために帰ったよ」
『へぇー』
みんな動き出したのね、私も若い子に負けぬよう頑張らねば。
『そ言えばゴンは?』
「リング」
ピッとテレビを指すキルア。
テレビを観れば中継でコロシアム内が映し出されていて、ゴンと大男がリングに立っていた。
『うーん、楽勝だね』
「だよな、だってウチの門開けられんのにこんなヤツらに負けるわけねーっての」
『相手を心配しちゃうね、不憫で』
「わかる」
ケラケラと笑えばキルアも同じことを思ってたらしく、2人で笑い合った。
テレビを囲んでいた選手ら何十人かに睨まれたけど、大して怖くなどない。
むしろこの力量の差をわからないなんて、残念すぎるね。
「?…あっ、オレも呼ばれた!」
『2人とも試合が終わったら私の部屋においで、ご飯でも食べに行こうよ』
「マジで?●●●の奢りな!」
『はいはい、フロントで待っててね』
放送で呼び出されたキルアは選手入場口に消えて行く。
残された私は自分が呼ばれるまで待機していた。
暫くして、漸く自分の番号が呼び出される。
『さーてと、カッコイイとこ、魅せないとな!』
ニシシっ!と笑って、私は選手入場口に歩いて行った。