Absolute ruler1

□ククルーマウンテン
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飛行船、バスと乗り換えてたどり着くはゾルディック家が住まう山、ククルーマウンテン。

バスの中じゃガイドがご丁寧に色々説明してくれた。



「中に入るには守衛室横にある小さな扉を使いますが、ここから先はゾルディック家の私有地となっておりますので、見学できません」

「何ー!!」



驚くのも無理はないか?

このククルーマウンテン全てが、ゾルディック家の私有地。



「ねェ、ガイドさん」

「はい」

「中に入るにはどうしたらいいの?」

『扉開ければいいだよ』



なんて簡単な質問してるんだゴン…



「んー…ボウヤ私の説明聞いてまして?」

「うん、でも」

「中に入れば2度と生きて出られません」

「ハッタリだろ?」



いやー、ハッタリなんかじゃないんだけども…コイツらにはわからんか。

変な男2人組は看守…ではなく、ホントはミケの餌やりや掃除の為にいるゼブロさんから鍵を奪い取る。

そして大きな試しの門の隣にある小さな、人が通れる扉から入って行った。

まあ、ミケによって瞬殺…もとい、食われたが。

骨と服だけになった男たちが放り出される。



「ミケー!太っても知らないよー!!」

『相変わらず侵入者には一切の容赦がないな、ミケ』

「おや●●●さん、お久し振りですね」

『ん、元気そうだね、ゼブロさん』



私とゼブロさんは面識がある。

一応、私もここに来て屋敷に入るときはここの試の門を開けて真正面から入っている。

じゃないとミケが屋敷の中だろうが襲ってくる。

別にそれ自体は構わないが、あの子の困ったような顔を見てしまうと、私は…

やはり、妹が大事なのだろう。



「いやはや、何か月ぶりですかね、今日はどのような用件で?」

『今日は子供のおもりってことかね』

「はっは!おもり、ですか」

『まあ、私は今からそれを放棄すつ予定だけどね』

「…あの子に会いに行かれるのですね」

『大事な妹だしね』



ゼブロさんはあの子のことを知ってはいるけど、知っているのは存在しているってことだけである。

外部に漏れてはいけない、あの子の存在。



『ゴン、クラピカ、レオリー、ちょっと話があるからそこの看守室にお邪魔させてもらおう』

「ああ、わかった」

「にしてもさっきのアレはなんだってんだー?」



ミケみたいな犬はそうそう見ないだろうねぇ。



『…さて、まず最初に私は先にゾルディックにお邪魔させてもらうね』

「一緒に行かねーのかよ?」

『私も色々やることあるから元々長居はできないし、する気もなかったんだよ、それに…ここの空気はあまり好きではないからね』



目を細めてそう言う。

そう、私は嫌いなんだ、ここが、ゾルディックが。

だからできるだけ近付きたくもない。

あの子がいるから仕方なく来るんだ。



『もしキルアに会いたいなら、そこのデカい門を開けれるようにならないとね』

「…は?あれ開くのかよ!?」

『開くさ、力があればね』



1の門までなら、この三人でも頑張れば開けられるだろう。



『さて、じゃあお手本も兼ねて私があの門を開けて見せようか』

「ゼブロさん、参考までに聞きたいのだが…あの門は何キロぐらいあるのだ?」

「1の扉は片方2トンあります、ちなみにキルア坊ちゃんが戻ってきたときは3の扉まで開きましたよ」

「3ってことは…12トン!!!」

『16トンだよゴン』



ちゃんと計算しなさい。



「●●●さんなら7まで開くのではないでしょうかねぇ」

『ん?開けてもいいなら開けるよ?』

「マジかお前…」



なんでか3人にドン引きされた、解せぬ。

7か…256トンだったな。

さすがに念を使わないとそこまでは開けられないな…



『んじゃ開けるか、ゼブロさん、私が入った後この子達の面倒頼んでいい?』

「はい、大丈夫だと思いますよ」

『あの線まで入らせなければいさせても向こうからは何もしないと思うし、さすがに』

「そうですねぇ、私もあそこからは全員の面倒は見れませんから」



看守室から外に出て試しの門に向かう。

念を使うからゾルディックのほぼ全員には私が来たことは伝わるだろう。

もうすでに伝わってるかもしれないが…



『はい、じゃあ開けるね』

「無理はするな、開けれるのであれば1で構わんのだぞ」

『大丈夫さ、いつも入るときはこの門開けてるからね』



ヒタと冷たく、何者も寄せ付けないような門に手を付ける。

一応念も忘れず。

ガコンッと少し扉が動く。


キィゴゴゴゴ…



「嘘だろ…マジで7まで開けやがった…バケモンかよ…!!」

『お、開いたわ、いや〜7まで開けたのは初めてだわ〜』

「初めてだったのかよ!!」

『開ける必要なかったしねぇ、1でも開けば入れるし』

「わ〜!!●●●すごいや!!!」



素直にすごいと言ってくれるのはゴンだけかいな。



『じゃあ私は先に行くけど、3人もちゃんと正規ルートで来てね、特にゴン、ゼブロさんに迷惑かけないように』

「わかった!」



ゴゴゴ…と音を立てて扉は締まっていく。

ゴンには注意したけど、あれは絶対ゼブロさんに迷惑かけるな…


その後。私の予感は的中し、ゴンはゼブロさんに迷惑をかけたとは、キルアとゴン2人ととある塔で再会して知った。
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