Absolute ruler1
□最終試験
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ハンター試験最終試験、受験者たちと試験官はとある広めの部屋に集められた。
最終試験内容は1VS1のトーナメント制、相手に“まいった”の一言を言わしめるだけという。
なんともまあ、あのじぃさんが考えそうなえげつない内容であった。
最終試験に残った面々が簡単に参りましたなんて言うわけもないだろうて…
「なんつーか、思ったより簡単な最終試験っぽいよな」
「うーん、なんか裏がありそう…?」
『阿呆、内容が既にえげつないだろ』
「●●●の言う通りだ、相手が簡単にまいったなんて言うはずもない」
キルアとクラピカは試験についてそのえげつなさに顔を顰めていた。
キルアの場合は相手を殺さない拷問を考えているみたいだが…
まあ、あのゾルディック家の拷問なんか一般人がされたら死に至りかねないものばかりだ、やり過ぎないように考えているのだろう。
『にしてもあのトーナメント表、気に食わん』
「●●●はホントに最後だもんね」
「あのじぃさんそれぞれチャンスは2回あるっつったのに、●●●だけは1回しかねーもんな、嫌われてんじゃね?」
いやたぶん、これは私を確実に受からせようとしている。
トーナメント表では最後まで残った奴と戦うように私の名前が書いてあるが…
あと私が相手をボコボコにさすまいとするじぃさんのいらん配慮的なものもあるのだろう。
「●●●はあの面接でなんて答えたのだ?」
『?面接?ナニソレ』
「は〜?●●●それマジで言ってんのかよ」
キルアにビックリされた。
いや、全員にビックリされたけども。
『面接?そんなんあったっけ?』
「…わかった、●●●は面接受けてねーからチャンスが1回しかねーんだな、テキトーにしてるからだな」
「放送で呼ばれた時何をしていたんだ?」
『あー、なんか放送あったのは知ってる、んでもって飯食ってたから行かなかったわ、アレがそうだったのか』
そんだけでトーナメントの端に追いやられるなんてこたぁないだろうけど。
まあ、他に理由も思いつかないし、それでいいかぁ。
『ま、1回はあるからいいよ別に』
「怖ぇ、●●●と当たる前に受かっちまおーぜ」
「だな」
「最初はオレからだね!」
行ってくる!と元気に飛び出していったゴン。
まあ、うん、頑張れ。
相手はハゲの忍びとか言う奴だが…うん、実力ではゴンよりかは上だけど、諦めの悪さはゴンのが上だな、ははっ。