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□お弁当
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『ねぇ二人とも』

「なに?」

「ど、どうかした?」

『いや、お弁当作ったのはいいんだけど…』

「だけど…どうかしたの?」

『お腹すいてなくて、ね。どちらかに食べてもらいたいんだが…』

「…だからこの草食動物を応接室に呼んだの?」

「草食動物ってひど…ひぃ!すいません!」

『恭弥、私の主だ。そう邪険に扱わないでくれ。…それにどちらかというと、綱吉は小動物だろう?』

「…確かにね。」

「それはそれでひどい…ってかヒバリさんも認めちゃうんだ…」

「なに、この子の言うことが間違いだとでも?」

「すいません!睨まないでくださいぃ!」

『はぁ、それはいいから早くどちらが食べるか決めて。綱吉、泣くな。』

「(頭撫でられるの好きだなぁ…ずっと撫でていてほし…)ひぃ!」

「(羨ましい…後で咬み殺す。)」

『どっちが食べる?』

「僕が食べるよ。草食…小動物に食べさせる弁当はない。」

「お、オレは遠慮しとくよ…昨日の夜も食べたし…」

「昨日の、よる…?」

『ああ、綱吉の家に作りに行ったからねぇ。みんな喜んでくれていたようだからよかったよ。』

「うん、すっごい旨かったよ!今度はいつくる?」

『そうだな…じゃあ、』

「……………す」

『?恭弥?』

「ひ、ヒバリ、さん?」



「咬み殺す…!」



「ひぃぃぃぃいいいい!」

ガチャバタン!

『………』


「ぎゃぁぁああああああ!!!」

『…え?』



ガチャリ

「……」

『おかえり…?綱吉はどうし、』

「……」

『、恭弥?ちょっと苦しいのだけど…』

「他の…」

『?』

「他の男の家なんて、軽々しくいかないでよ…!」


『…え、あ、うん?』

「(ムッスー)」

『(…?)わかったよ、だからむくれないで…ふふ、』

「…今度は、僕もいくから。」

『…え、綱吉の家にかい?』

「(こくり)」

『人がたくさんいるけど…』

「我慢する。…だから、その、」




「僕も、連れてってよ…」

『、ふふ…わかった、今度は一緒に行こうか』

「(こくり)」






(ところで綱吉は?)

(さぁ、どっかで寝てるんじゃない?)

(…恭弥、頼むからもう少し綱吉に優しくしてあげて…)

(やだよ…僕の優しさは君のためにあるんだから)

((きゅん)あ、ありがとう…)

(ふふ、弁当を食べようか)

(そうだね)




(誰か、たす…け…(ばたり))

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