3.権威を利用せよ

◆舞台には大道具や小道具があるように鷺師の演技に説得力を持たせるには同じく大道具小道具が必要だ。

◆最も重要な小道具が「権威」である。

◆ゴルフ会社の関係者であると名乗って都内のホテルで無銭宿泊を続けた男は、ハワイから予約の電話を入れ、クレジットカードを紛失した証拠として、領事館へ提出したパスポート紛失届のカラーコピーを示した。「ハワイ」と「領事館」という権威を利用したのである。

◆日本人は特に、権威ある人物がご託宣を並べたり保証すると、たちまち信じ込んでしまう傾向がある。有名な学者・政府当局・役所・有名企業・大学など利用できるものはいくらでもある。

◆関連して、舞台装置も必要である。
路地裏の焼き鳥屋より、港を見下ろすホテルのバーの方が愛をささやく場所としてはふさわしい。

◆さらに「騙しの武器を作れ」である。
Pakuri屋は、自分の会社がいかに立派であるかを示す為に、調査会社のリポートを鴨に示す。
これも騙しの武器である。
 
◆また鷺師の名刺を見ると、真ん中にデカデカと名前だけを印刷してあったり、「大日本総合商事」などと社名がやたらに大きかったりする。そして会社の所在地は銀座・日本橋・赤坂など都心一等地である。調べると電話取次だけの貸事務所だったり。
ついでながら、政治家やyakuzaの名刺も、なぜか名前だけがデカデカと印刷されている。
自分の偉大さを強調する武器なのである。
これらは全て権威を誇示するもので「騙しの武器」になりうる。
 

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