短キ物語U
□【TOZ】白が黒に染まる瞬間―
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「やめろっ!!やめろぉぉぉぉっ!!!!」
悲痛な叫びも虚しく、
白は、汚れて…黒になった―…
―白が黒に染まる瞬間―
それは、ただただいつものように旅を続けていたある日…
穢れを祓い、災禍の顕主を倒す。
災厄の時代を終わらせたい。
そんな正義感の強い気持ちでいた。
だって…それが、世界を救う事に繋がると信じていたから。
それを…自分たちの導師なら出来ると信じていたから。
それが、あんなことになるなんて…
「スレイいた?」
「いや、どこに行ったんだろう…こんな時間になっても帰らないなんて…。」
ラストンベルの宿屋の一室。夜も更けた時間になっても帰らないスレイに皆が心配して探しているのに全く見つからない。
こんなに探しているのに見つからない現状に一番不安を感じているのは一番長い時間を共にしていたミクリオだった。
「何かあったんだろうか…スレイ…」
「そんなに心配しなくてもいいんじゃない?スレイだって一人になりたい事だってあるんじゃない?全く心配性ね、ミボは」
「ですが、こんなにも長時間離れているのは心配ですわ。この辺りにもまだ憑魔はいますし…」
「一応、セキレイの羽のみんなにどこかで見かけたら知らせてくれるように頼んでるから暫くの間はここに留まってスレイ探すしかないね…」
くらい・・・
さむい・・・
みく、り・・・お・・・
タ
ス
け
て
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