暗殺教室*短編
□幼馴染な彼。
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カルマくんは素行不良だけど、実は優しい。
今も、こうやって私が帰るのを待っていてくれて、いつも通り家まで送ってくれるのだろう。
わかりにくくて、みんなから離れたところにいることが多いけど…私はそれが嬉しいなんて思っていることをカルマくんに知られるわけにはいかない。
幼馴染。
一番近くて、一番遠い。
一番難しい関係。
私がカルマくんを好きじゃなかったら、こんなに悩むことはないんだろうけど。
「お待たせ、カルマくん。日誌終わったから、帰ろっか。」
「んー、お疲れ様。彩は真面目だよねぇ、そんなの適当にやっておけばいいのに。」
「そんなわけにはいかないよ…。てゆうか、待っててくれなくてもいいのに。」
ほら、また。
思ってもないことをつい言ってしまう。
本当は待っててくれて嬉しいのに。
なんで素直になれないんだろう。