終わりのセラフ【モノクロガール】

□第一章
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「はい出た、アホ発言
あのね人間が吸血鬼より強くなれる
わけないでしょが、頭使ってよ」



「んなのやってみなきゃ
わかんねえだろ!?」




優一郎がそう言うと
ミカエラは彼を諭すかのように、言う。





「いやいや、わかりまくりでしょ
優ちゃんが読んでるその本にも
書いてあるしさ」



「……………」



「人間の身体能力は吸血鬼の
7分の1しかありません、って
――優ちゃんにこの本あげたの
間違いだったかな?
せっかく、あの子から貰ったのに」



ミカエラの言葉に、優一郎が反論する。



「関係ないね!
だったら頑張って7倍以上強くなりゃ…」



その瞬間、優一郎の肩がグッと掴まれる。



「じっとしてろ」



そう言われるや否や首につけられた
装置に針が、差し込まれた。




優一郎が痛っ!と言うが気にする様子もなく
続けて、ミカエラの首にも針を刺した。





目の前にある、容器に血液が入っていく。
その様子をただ見ていることしか出来ない
優一郎とミカエラに、吸血鬼が言う。





「動くなよ、お前らは我々吸血鬼に
生かされているんだ
ただおとなしく血を差し出してれば
それでいい」



「…………」


「…………」







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