流星群
□過去そして未来
2ページ/4ページ
ガクリと脱力する彼女を片手で支えるビルス。
「上手くいったようですねぇ」
「あぁ…」
ビルスは掌に光を宿す。
下に落とすとそれは地へと染みこみ、次の瞬間にはブーチョコ星は跡形もなく消え去っていた。
「ここまでしなくても良かったのでは?」
星があったであろう場所を見つめながらウイスは問いかける。
「良いんだよ。だって僕は…破壊神だからね」
ニヤリと笑いウイスを見上げる。
ウイスは困ったように微笑む。
「長居は無用だ。帰るぞ 」
「はい。」
長い過去を見終わり、私は目を覚ます。
見覚えの無い天井。
上半身を起こし周りを見渡す。
綺麗に整頓された部屋。物は少なく、必要最低限だけ揃えらているようだ。
そして、自分の居るところを見る。どうやらベットのようだ。
ポリポリと頭をかき、情報を整理する。
『確か、ビルス様達と居たんだよね…それで…うーん。』
考えてもわからないものはわならない。
ベットから立ち上がり伸びをする。
『よーし、とりあえず外に出るか~!』
扉を開けると、長い通路に繋がった。
近くの窓から外を見る。見覚えのない場所。
『ここ、ブーチョコじゃない…』
窓を飛び越え外に出る。
『まぁ、とりあえず散策だなっ!』
上機嫌で歩き出そうとした時、後ろから声をかけられた。
「どこに行かれるのですか?」
振り返るとウイスとビルスが眉間にシワを寄せ此方を見ていた。
『あ…』
「あ…ではありません。ここは窓ですよ?外に出るときはきちんと扉を使ってください。」
ため息をつくウイス。
『ご、ごめんなさい…』
「わかればよろしい。では、今回だけは特別。」
クスリと笑うウイスに軽々と持ち上げられ通路に戻る。
『えーっと…』
ウイスとビルスを交互に見上げる。