みんな大好きお兄ちゃん

□男祭り
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指令で気疲れしたから暫くそっとしておいてくれと言いたいけど、そうもいかない学園生活。

気付けば6月も終わりが近い。





そんな朝のHR。

報告も特に無く教室を出ようとしていた穂高先生が、ふと何かを思い出したように立ち止まりクラスの生徒達に向けて振り返った。


「言うの忘れてた、来週に体育祭が有るから競技決めとけよ」

「先生、それは無理が有ります」


委員長が挙手をして言った。


「コラ、やる前から諦めんじゃねぇ」


それを聞いた委員長が盛大な舌打ちをして、穂高先生の肩が一度ビクッと上がる。


「先生、今が1週間前なら実行委員会はもう活動を始めていると思うんですが」

「あぁ、後で、謝っておく」


苛立った委員長を見て流石にマズイと思ったのか、ツカツカと俺の席に近付いて来た。

そして、制服の裾(すそ)を掴んで言葉も無く助けを求めるかのように上目遣い。

見た目はともかく、行動が可愛いぞコノヤロウ。
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