MaiN

□二日目:夕方
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俺が目覚めたのは夕方だった。狭い自室を夕焼けが赤く染めている。

裸足のまま寝台から降りて、大きく伸びをする。昨日の疲れはすっかりなくなっていた。

さて夕食の時間までどうしようかと寝惚けた頭でぼんやり考えていると、廊下が軋む音がした。続けてノックの音。慌てて手櫛で髪を整えて、取っ手に手をかける。

扉を開けると、そこにはテューが【鑑器】を抱えて立っていた。

「おはようございます、ルル様。ワロナー様から、これを渡すように言付かりまして」

「あぁ、ありがとう」

テューから《哭き叫くロゥリィ》を受け取った俺は、感触を確かめるように柄を握った。さすが、本職の整備士の仕事は違う。調整は完璧だった。

「ところで、ルル様。今から寝起きの運動など如何ですか?」

「寝起きの運動?」

「はい。戦闘訓練、ですよ」
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