短編(ジャンルごっちゃまぜ)
□これが俺の望んだ幸せ?
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出会った時から、俺は君が好きだったのかもしれない。
君は何気なく歩いていただけ。
そう、ただ何気なく。
友達に微笑むその笑みが、今まで見てきたなによりも輝かしくて……あぁ、綺麗だなって。
「佐疫……、佐疫!!」
「え?な、なに??」
親友の斬島が声を掛けているのも気づかなかった。
「最近よくぼーっとしているな。」
「あぁ、うん……。」
「何かあったのか。」
「ううん、なにも……。」
そう、何もないんだ。
終わりもしなければ、始まりもしない恋心。
ずっと、この想いは始まりはしない。
今を生きる君に…
止まった俺はいつまでも追いつけない。