銀魂 攘夷
□銀時
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各々、風呂に入ったり趣味をしたり過ごした後、ヅラがそろそろ寝ようと呼びかける。
「あれ、ゆきがいないな」
「ウンコじゃねーの」
「それじゃあ声かけてきてくれんか」
「いやウンコしてるときに呼ばれたくないだろ」
「厠なら今辰馬が入ってるぞ」
「あっそ、じゃあ炊事場か...」
覗きに行くもその姿はない。大抵、ここの土間に脱いで置いてある草履も見当たらない。まあ、こんなに真っ暗で何も見えやしないんだ、敷地内を離れてはねーか。
外へ続く戸を開けると、ゆきが立っていた。
「あれ、銀時さん」
「あれ、じゃねーよ。ったく外で何してたんだ」
「星見てたんです」
「おいおい、おセンチか?」
「...どうかな。今、流星群が見れるの。珍しいし、みんなを呼ぼうと思って」
「もう寝るってよ」
そっか、と少しばかり残念そうな顔をする。
まだ見るのかと聞けば、もう自分も寝床に着くと言う。
「物音で起こしてしまうと悪いから」
「辰馬のイビキ聞いたろ。アレとお前の足音どっちがデカいの」
くすくすとゆきが笑う。
「おすすめは屋根の上だな」
「?」
「まだ見るんだろ?流星群。」
実を言うと流星群をちょっと見たくなった。俺もなかなか素直じゃない野郎で、仕方ないから付き合ってやるよ、と屋根に登る梯子を探しに向かった。