銀魂

□ガッキーの旦那は歌うけど
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「蓮ちゃんと、副長が?」

「隊士たちの中で噂になってるの、知らない?山崎さん監察だから詳しいかなって」

「あれデジャヴ?つーかゆきちゃんこそ聞いてないの。こないだアフターファイブで遊びに行ってたじゃん」

「うん、なんていうか、聞く勇気なくて…っていうか何で知ってるの、蓮ちゃんとご飯行ったこと」

「いや、その、蓮ちゃんから聞いた、かな」

「へえ…」

「何だよその目、にやにやして」

「これは嵐の予感でしょうか」

「ニヤニヤしてるけど絶対違うよ、快晴だよ」



✳︎✳︎✳︎



「何やってんだ?仕事終わったんだろ、上がっていいぞ」

「噂の真相を…って近藤さん、しぃー」

「今度は何の噂?あれトシと蓮ちゃんじゃねーか」

「いい感じなんですって、あのふたり」

「マジかよ。俺ァ覗きのシュミはねぇが、愛のハンターの秘伝なら、伝授しよう、秘伝だけど」

「私ハントするものないですけど」

「トシのハートだろ、しらばっくれちゃって」

「え」

「あれ違うのか?好きなんじゃないのか、トシの事」

「ち、チガウマス」

「よし、形から入ろう。サングラス付けるとこからだな」

「違いますって、近藤さん」

「近藤さんじゃねェ。ゴリラ13ここに参上。ゆきサーティーン、早く準備しろ」

「ら、ラージャ」



✳︎✳︎✳︎



「ターゲット接近中。灰皿のタバコを捨てに来たと部屋に侵入した模様。どうする、ゆき13」

「水をかけて火災予防、その後可燃ゴミです」



「ターゲット再び接近中。アイロンがけしたシャツを運んできた模様。どうする、ゆき13」

「部屋の入り口に置いた後、夕飯の仕込みに向かいます」



「ターゲット旧接近中。食堂で夕飯を共にする模様。どうする、ゆき13」

「注文カウンターに営業終了の札をかけてから着席します」

「ラージャ…ってさっきからおかしいんだけどォオ!女中の仕事クイズじゃないんだから!撃とうぜターゲット」

「…なんだか悲しくなってきました、きっとお腹が空いたからです。どうしますか、ゴリラ13」

「よし、夕飯にしよう」

「ラージャ」



✳︎✳︎✳︎



「で…夕飯ハントして終わったのかよ」

「デニーズで。デザートにってパフェもご馳走になっちゃったんです、ふふ」

「それさあ、今度は局長とゆきちゃんが、って噂立つんじゃねーの?もーいいよこのシリーズさあ」

「そこのところは大丈夫ですよ、食べる時もサングラスしてたから変装はばっちり」

「ただの不審者じゃねーか。俺となら真相くらいは掴めたはずだよ、監察トップの名にかけてさ」

「真相かあ…確かに、仲は深まってるみたいなんです」

「へえ?」

「蓮ちゃんが普通にお喋りできてて、土方さんも優しくて、まんざらでもないというか」

「へえ…ゆきちゃん?」

「山崎さん、快晴だって言ったのにな」

「嵐が来た?」

「ううん、梅雨入り…あ、ほんとに雨降ってきちゃった」

「天気予報見る?江戸全体が梅雨入りかもよ」

「あはは、みんな同じなら、救いかな」

「梅雨だよ、きっとね」


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