銀魂

□イタズラゴコロ
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ミーンミンミンミン....



「ふぁあ...まじ、まだ5時だよ...」



網戸にとまった蝉の声で目が覚める。
カーテンを開けると、すでに朝陽が眩しかった。

季節は夏真っ盛り。出勤する頃には、ラジオ体操の音が聞こえてきて、なんとも元気に1日が始まるのだ。


「布団でも干しちゃえ」


少し煙草の香る枕と布団を外干し。帰って来る頃には、爆発しそうなくらいふっかふかだろう。起きてすぐ、寝る楽しみができちゃった。

いつものペースで準備を始め、いつもより早く屯所へと向かった。




“おはようございまーす”


挨拶は小声、といっても誰もいない。まだ6時前だもんなあ。少しお腹は空いたけど、人気のないところなら作業もできそう。



道場周りなら大丈夫だろうか。竹箒と塵取りを手に取り、そろりそろりと屯所を奥まで進む。

母屋からの道場へ続く石畳には、砂利がたくさんのっていてなかなかやりがいがあった。



さっさっ、という竹箒の音が小気味良い。

道場の入り口に近づくと、中から風を切るような音がしてくるのに気がついた。


「これって、竹刀の...」


誰だろう、こんな朝早くから。
こんなに早起きなのは土方さんくらいか...

概ね予想はつくものの、正体が気になってもどかしい。


道場の裏へまわり、開いていた窓から息を潜めて覗き込めば、一人の後ろ姿があった。
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