銀魂

□pm
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12時過ぎ、市中見廻りが終わってお腹を空かせた隊士たちがぞろぞろと食堂に集まってきた。
お昼のメニューはカツ丼、親子丼、カレー、うどん、おそば、日替わり定食。メニューも女中も増えて、食堂が一気に賑やかになる。


ゆきちゃん!親子3、定食3、そば1!とおばちゃんのオーダーの声が響く。

受け渡し口では蓮ちゃんが隊士たちの疲れを癒してあげている。受け渡しと定食のご飯盛り当番だ。

"俺も大盛りー!"

なんて声が聞こえてくる。
ほほう、可愛さと食べる量は比例するのね。

親子丼の卵をかきいれ、蕎麦を氷水で締め、定食を盆に乗せる。我ながら見事な手さばき!そして更に華麗な動きのベテランさんをチラッとわき見。ふむ。

なるほど、可愛さと手さばきは反比例。
...おっと失礼。


「今日の丼当番、ゆきちゃん?」

「んー?」


返却口の方から、隊士さんがこちらを覗いている。あ、原田さんだ。


「やっぱりそうだ。安定の卵の半熟具合だな、ごっそーさん!」

「あ、ありがとうございます!」


時折こんなことがあって、やる気も元気もでるのだ。
土方さんがマヨネーズの盛り方を褒めてくださったこともあったけど、これは別に嬉しくもなんともない。

じゃ、午後も行ってくるなァと去っていく原田さんを見送る。

実は原田さんの後ろからチラッと覗いた終さんにも手を振ってみた。んー、スルー!




14時前、ようやく人も来なくなり、おばちゃんが休憩に入った後、ピチピチ2人組は後片付け。


「つかれた...」

「あはは、洗濯干しから言ってるよ、ゆきちゃん干すの嫌いだよねえ。あんなに気持ちいいのに」

「なんでそんなに元気なの〜」

「毎日、早番おつかれさまです」


あ、そうか、私朝ごはん当番もしたんだった。蓮ちゃん、労いの言葉ありがとう。ではでは、


「早番だったことに甘えて、お昼の片付けは ゆる〜っとさせてもらっちゃおう。

...なんて考えてるでしょ、だめだよ!」

「ここにもエスパー?」

「ここにも?」


ああ、いえ、こっちの話なのです。

"とはいえ君が寝坊した分 朝ご飯の片付け1人でやっていつも以上に疲れたんだよー。"

びびび。と念を送ってみたがこれは伝わらないらしい。今日はこれからの片付けが終わったら上がりだから、絶対お昼寝しちゃおう。

あれ、何か大事なこと忘れてるような...

まあいっか!
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