ナルト

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「何かあったのかしら、イライラしてたわね」

「ぶいゆ」



極秘任務、医療班からの研究結果、アカデミーからの報告に他国との諸々。最近、事務仕事がめっぽう多い。さっきゲンマに書類を手渡した時いつもより無愛想だった。

火影室でも同じ。綱手様は書類の量にいつ拗ねてしまわれるやら。
窓を見遣れば、そろそろ日暮れ。はあ、今日はいつ帰れるかしら。



「…ズネ、シズネ!おい!きいてるのか」

「はっはいい」

「今日は仕事全部片付けて飲みに行くぞ」

「どうしたんですか、急に。綱手様、この間負けてたからお金が」

「この前ってもう先月のことだぞ、この激務で街にもでられてなかったし、ほろりも再開したとコテツが騒いでたんでな」



今日は私の奢りだ!と威勢よく綱手様がいう。
そうなると俄然やる気がでちゃうわね。



「私たちも仕事頑張って進めないとね、トントン」

「ぶいゆー!」



しばらくして火影室に誰か訪ねてきた。



「あら、ゲンマ、何かあったの」

「さっきの書類があがったんで」

「え、もう?」

「やる気まんまんだな、じゃあこれも頼むぞ」

「いや俺もう定時だし帰りたいんですが。行くとこありますし」

「なに、予定ってどうせいつもの店だろう」

「久しく行ってないですよ」

「あら。珍しいわね。そういえば噂でというかサクラからゆきさんとヤマト隊長がいい感じなんだと聞いてて。どうなったのかしら」

「それは邪魔したらヤボだな。まあともかく、だ」



綱手様は、どん、と大量の書類を手渡した。


「忘れたとは言わせないぞ、ゲンマ。いつか仕事を私に振ってほろりにいちゃつきに行ったの」

「…ぜってぇ終わらせてやりますよ」



2人の間に火花が見えるかのよう。
ゲンマは静かに闘志を燃やして火影室から出ていった。



「よしシズネ!トントン!この賭け負けるわけにはいかん」

「え」

「何だ」

「綱手様、賭けてしまったんですか」

「どういう意味だ、しのごの言わず気合い入れてやるぞ」


弱いんだから、飲みに行けなくなっちゃうじゃないですか…

じとっとみれば、バン、とお尻を叩かれた。



あひ…ぃ、痛いいたい!



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