ナルト

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「分かってるよ、それで次の大仕事が終わったらデート誘うんだろ」


3回聞いたよ...



久しぶりにヤマトと飲みに来た。

カカシの愚痴でも聞いてやろうかと仕事終わりのヤマトを捕まえたら、今からほろりに行こうとしてた、だの、呑んだらのんだで口から出てくるのは惚れた腫れた、だの。そろそろ胃がもたつきそうだ。



「そういやあ、おとといナルト達が何か言ってたな。ゲンコツ喰らったんだって?」



何したんだよ、というとヤマトはキョトンとする。



「お前らが両想いなはずなのに、ゲンコツが何たらかんたらで」

「いや、そんなことは」



とりあえずゲンコツは食らってないのか。
タンコブも無いと頭を見せてくる。いーよいーよ、ヘッドギアまで外さなくて。



「そーだアスマ先輩、ゲンコツといえばゲンマさんに何かあったみたいなんですよ。ナルトがソワソワしてたから問いただしてみたんですけど」

「ああ!ゲンマか。成る程なぁ...兄貴役が本気出したって女子が騒いでたのは…」

「え、何ですかそれ」

「ゲンマとゆきちゃんのことだろ?」

「僕がナルトから聞いたのはゲンマさんが女性といちゃついてたからその様子を参考にしろと…」



ナルトの苦し紛れの説明か。しどろもどろする姿が目に浮かぶ。



「その女性がゆきちゃんなんだろ。あの子もなかなかやるなあ。胃袋だけじゃなくてあっちこっちの男心も掴んで」

「アスマ先ぱぁい…」

「…何だよ」



コリャいろいろ間違えたな。今日は長くなりそうだ。

恨めしそうな男は徳利を持ち、猪口になみなみ注ぎはじめる。



「ったくもー、自分は紅さんが居るからって」

「ま、頑張れよ…」



ヤマトは熱燗を一気に飲み干し立ち上がった。



おいおい、今度はカラオケかよ...



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