ナルト
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「で、アスマとはどうなのよー」
「べっ別にどうもないわよ」
「いいなあー、スタイルも良くって、プライベートもいい感じでえ。ね、ヒナタ...もアナタもなかなかあるわね。」
「え、私っ、
先輩が厨房の方を向いて話を振った。
ヒナタはデザートの準備の手伝いに、ゆきさんと並んで厨房に立っている。なんだか姉妹みたいで微笑ましい。
「シズネ先輩、私もなかなかいい感じに成長してきたんですよー」
「なに自分で言ってんのよ、いの」
「あーら羨ましいのかしらぺったんこちゃん」
「ぺっ、うるさいわね!胸よりも性格をなんとかした方がいいんじゃないの、このいのぶた!」
「だれが豚ですってぇーこのデコデコ!!」
「まあまあやめなよー、2人とも!今日は女子会なんだからさッ」
「そーいえばテンテン、あんた浮いた話聞かないわね、ねーサクラ」
「そうよね、いい人いないの?」
「いっ、今はまだいーの!武器が恋人ってトコかな」
「色気がないなあ、お前たち!そんなんじゃあっという間に歳をくうぞ!」
「綱手様が言うと説得力ありますねぇ、ヒック」
「どう言う意味だシズネェ!!!」
「そーよー、シズネも、私アンコ様も人のこと言えないでしょ」
「あんだってぇ「ゆきさんはっ!ゆきさんは、どうなんですか、そこのところ!ねっ」
ナイスいの!それ聞きたかったのよねえ!
カウンターの向こうのゆきさんはキョトンとしている。
「ゲンマさんとか、」と、先輩。
「イルカ先生とか、」と、いの。
「カカシとか、」と、紅先生。
「シカマルってのもアリ?」と、テンテン。
「意外にも中忍コンビ、」とアンコさん。
「んんんー」
周りの男の人たちは、きっとどこか彼女に惹かれてる。女の私から見ても、魅力的な人だもんね。
「んんーーー」
いつもしゃんと和服を着て、けれどほんわかした空気を纏って。
「んーーーーーー!」
眉間に物凄いシワが寄ってて。
って!そんなに無理して見つけなくてもいいんですけど...。かと思えば、にかっと笑ってキッパリ。
「いないです」
ズコッ。8名が一斉にずっこけた。
最初にツッコミをいれたのはテンテン。
「そんなに溜めといて?!」
極め付けに師匠は「まさか、ナルトか?」なんていうもんだから、
「えええっナルトくん?!」
あ、っぶない、デザート落としちゃう!
ヒナタが危うくお盆をひっくり返すところだった。なんとか手を伸ばしてキャッチ!さっすが私。
「ナイスキャッチ!」
「綱手様、それはいいので受け取ってくれませんか」
「あはは、いいわよサクラァ、そのポーズ。それにしても勿体無いなあ、ゆきさん美人なのに」
「ふふ。ありがとういのさん。ゲンマ兄ちゃんはおいといて、みなさんかっこいいと思うんですよ。けど顔を思い浮かべてもこの人っていうのはなくて。はい、デザート」
「やったあ!甘栗甘の甘味ね!!」
「アンコさん、お好きだと聞いたもので」
わいわいみんなで甘味を頂く。お店で買ったお菓子も、こうして数種類をお皿に盛り合わせるって、心遣いが流石だ。
そういえばこの木のお皿って、
「このお皿、優しい風合いで素敵ですね」
あのくら〜い感じの顔を思い出していると、ヒナタがお皿のことを話題に出した。
「でしょ、手作り、なのかな。常連さんが作ってくださったの。大事にしすぎて、実は使うの初めてなんです」
彼は一二を争う常連。確かに木遁で作ったものは手作りとは言い難い。
「んふふ、大事に...か」
何と言っても、ゆきさんのはにかんだ可愛い笑顔!
彼女のなかで、贈り主が少しでも特別な存在だというのは明白だ。
「なによサクラ、気持ち悪い」
「なんでもなあい」
今日の女子会、大収穫だったかも。
やるじゃん、隊長!