ナルト

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「ゆき、酒たりねーぞ」



"休日開店との交換条件ほろりを木の葉に広める会"という名の大宴会。任務続きでフラストレーションの溜まった皆を引き連れてきたせいか、酒が進む。

日が長くなったとはいえ、夕焼け時から始まり、ようやく星がちらほらと見え出した頃。その数をも越す徳利や瓶が空となっていた。



「え、ゲンマ、なあにー?」

「酒もってきてくれ」

「んー?」


"あいつのスタミナに毎日付き合えなんて無茶ですよ、もう!"
"で、カカシは見てるだけなんだろ、わぁーったよ。"
"アスマ先生ェ、カカシさん来たっすよ"
"はは、その話詳しく聞かせてもらおうか、テンゾウくん?"

"甘口のお酒に甘甘辛のお煮付け!サイッコーね!!!"
"ちょっとアンコ、お酒のペースが速すぎるわよ?"
"いーじゃない、今日は飲むわよ!やーっと綱手様のお仕事がひと段落ついたんだから!"

"な、な、イズモ、可愛いだろ?"
"コテツが来たがってたのはこれというわけか。上司から教えを請うなんてよくも..."



こなす任務の難易度と、フラストレーションの量、酒の量、声量と様々比例するらしい。よくもこんなに上忍レベル達が集まったものだ。中忍は中ニのような会話、だが聞き捨てならねえ。

コテツに頼んだのは間違いだったか、



「ゲンマ、声かけてくれてありがとうね。お手伝いのお二人も、ほんとうに助かったよ」

「ゆき、」

「お猪口」

「...おう、さんきゅ」



錫の猪口に、よく冷えた日本酒が注がれる。指先がキンと冷たくなり、ぼんやり生まれた嫉妬心が鎮まった。

あと、これは自信作、と置かれたのは後輩たちが遣いでとどけた鯛の昆布締め。


「と言っても、素材の良さに助けられてるのだけどね」



そういいつつも、満足気で得意気な顔。



「あいつらに先に出してやんな」

「え、でも、」

「取りに行ったのはシカマルとコテツだろ?俺は後で、食べさせてくれな」

「あーん、て?」

「おう」

「えー... ヤだ。」



キモいと言いたげな、猪口よりもずいぶんと冷たい目をむけて向こうへ行ってしまった。

2人に届けられたはずの料理は、先輩の権力というべきか、後輩たちの口には入らなかったようだ。大丈夫、まだあるからね、と台所へ戻る。なんだよ楽しそうに。

ゆき、もしや反抗期か。



だから、俺は兄貴じゃねえっての

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