銀魂
□酒は飲んでも飲まれるな
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「なんですかぃ、俺の酒が飲めねーってのか」
「そうよお、ゆきちゃん全然飲んでないじゃなーい、それお茶?ふざけてんの?」
「いやいや、あなた方ががふざけすぎなの」
そして飲み過ぎ、没収〜。沖田さんから鬼嫁、蓮ちゃんから八海山の瓶を奪う。
今夜は屯所の近所で夜桜を。花見の飲めや歌えや...喧嘩もあわせてどんちゃん騒ぎ。桜吹雪や花筏なんて目にもくれない。
「もー、桜の木さえ見ないんだから...」
「なによう、優等生ぶっちゃってさあ、花見で花見る人なんてどこに居るのよ、こんな時くらい飲んではっちゃけなさいよう。はい沖田さんこっちも美味ですよ」
「アンタイケる口ですね、仕事サボり魔のぶりっ子クソ女だと思って気に食わなかったんだが、見直したぜ」
「あっはは、それ沖田さんが言いますう?そしたら仕事サボり魔のク「こらこら、一応上司」
「ゆきさんはご主人様と呼びなせェ」
「いやです。もう、ほんと」
さあて、おつまみとお酒補充をしようかな。
空き瓶も運んどくと後片付けが楽そうだな。
こそこそとゴミを集めていると、土方さんに声をかけられた。
「ゆき、今日ぐらい仕事忘れて飲めよ。テツにやらせとけ」
「ありがとうございます。なんだか身体が勝手に動いちゃって。だからもう少し、気が済んでから」
「悪ぃな。...済んだらこっちで飲めよ」
「あは...喜んで」
「えー!隣が空いてるなら私ご一緒しまあす」
「オゥいけいけー押せ押せ蓮〜」
また泥酔2人組が現れた。
沖田さんは神山さんにゴミを集めるよう命を出した。イェッサー!の声が響く。
「さ、ゆきさんあっちで飲みやしょう。そっちはマヨネーズがつきやす」
「私明日も早いからコーラね」
「おい待て総悟。この酔っ払いも連れてけ」
「いや!土方さんがいいんだもん!」
アイチョリスばりの台詞とビジュアルの蓮ちゃん。こんなに可愛い子にそう言われたら、いくら明日彼女が奈良漬くさくなろうとも悪い気はしないなあ。
沖田さんのアルハラをすり抜け、私は台車をお供におつまみの補充に向かった。