銀魂
□ココロエチガイ
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「うらァアぁあ」
屯所に自転車のまま突入するや否や、今度は副長室に蹴り入った銀時。ドカーンいう音を立てて障子が部屋の中に倒れこむ。
「起きろ!出てこいニコ中野郎!ドSバカはどこだァアア!」
「...テメェ藪から棒に何のつもりだ。そこを退け」
「あ?いねーじゃねーか。どっから声してんだ。土方くーん?ついにマヨネーズの妖精になったか?王国でも発見して来たのか?」
「テメーの足で踏んでるもの見てみろ」
「うお!何?どしたの?なんで俺の足に踏まれてんの。障子でも布団にして寝てたのかよ、落ちぶれたもんだな副長も」
「テメーが障子ぶっ倒して来たからだろうが腐れ天パ!!」
「うお」
ドシャァアという音とともに、障子と銀時が庭に吹っ飛んで行く。隊服に着替えた土方は、朝の一服をと煙草に火をつけた。
「チッ...朝から最悪だな...」
「いててて何すんだテメェ。」
「こっちの台詞だ!不法侵入、器物破損、名誉毀損でしょっぴかれてェのか」
「...沖田は何処だ」
「総悟?部屋で寝てんだろ」
「いねーから聞いてんだ馬鹿」
「てめーで探せ阿保」
「あの餓鬼がゆきに手ェ出したの見逃しといて人様に言える分際かよ」
「あ?どういうことだ」
「昨日、朝から汗だくの痣だらけの...」
「おい、それは」
「そーだよ!チキショーどこだ総一郎出てこい!ぶったぎってやらァア」
土方の話もろくに聞かず、屯所の奥へと走っていく銀時。
なにかを勘違いしているその背中を見送る。
総悟の野郎がどうにかするだろうと朝食へと向かった。