銀魂
□am
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「おはようございます、ご飯大盛りでいいですか?」
「いや、並で。」
「朝からそんな食えるわけねぇだろ、ゆきさん、すぐ大盛りにしようとすんだから。俺も並で。」
朝稽古が終わり、隊士たちが続々と食堂を訪れる。厳し〜〜い朝稽古を終えて、お腹ペコペコなはずなんだけど。
むしろ朝からハード過ぎてげっそりした表情。食欲がないようだけれど、もっと食べて貰わないと困るんだけどなあ。
「今日は焼き鯖でしょ、それをほぐしたのとほっくほくつやっつや白米を青菜漬でぐるっとまいて食べてほしいの!」
それを伝えると、はは、卵かけ御飯でも生姜焼きでも大盛り勧めてくるじゃねえか、と笑われてしまった。う、仰る通り。
「稽古が朝から厳しすぎるんだよなあ」
「そうそう、グロッキー状態。昼の仕事も手ェつかねえしよ」
だから並にしてね頼むから、と隊士たちがぶつぶつ言っているところに、鶴の...いや、ゴリラの一声が食堂に響いた。
「おいおいお前ら、そんなんじゃ刀振り廻せられねえだろう、もっと食え!」
「さっすが、近藤さんよく分かってるぅ」
「はは!じゃあ俺にも頼むよ!」
ニカっと笑った彼の陽気さで、みんなの気だるさが吹っ飛んだ気がした。心の器とごはんの器の大きさは比例するのだろうか。
1番大きな器を選びながら、いつもの質問を投げかける。
「近藤さん、ごはん大盛りでいいですか?」
「あ、俺は小で。」
「「「大じゃないんかぃいい!」」」