銀魂
□頭痛にバファリン
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「っ、」
「嫌がってる割にもうこんなに熱ってんの。案外かわいーのなお前....」
ピピッ
「なんつって...」
「…え」
ふっと身体から重さが退いた。
銀時の手には体温計。いつの間に。
「やっぱなんかおかしいと思ったんだよな。ほら、38℃」
「あ、は、へえ、熱あったの私」
「...ったく、とんだお預けくらっちまったな。昔の両思いが判ったし?ちょっと嫌がってるとこなんてシチュエーション的には120点だし?銀さんの銀さんギンギンなんだけど続きしていい?」
「あ、ごめんね。歯磨きして寝るね」
「てめぇいろいろ流したな」
「しょーがない、セクハラのことは水に流しましょう」
「お前アレだろ、廁で流すとき大小使い分けないタイプだろ。全部豪快に流しちゃうやつだろ」
「あ、あれね、紙入れてても小でいいのかずっと疑問で…ごめんね、今日はお開き。明日仕事もあるから…」
「休まねーのかよ、オイ」
「うん、人手不足…う、関節がぞわぞわする」
「早く布団入んなさい」
熱があると知れば、急に体が重く眠くなってくる。
歯磨きを終えると、促されたので布団に潜って目を瞑る。
「アレねーの、O-157だかOS-1だか」
「ねーの」
「しょうがねーな、買いにいくか…」
いってきまーす、と言う後に、戸が閉まる音が聞こえ…なかなか聞こえない。
どうかしたのかな、そうだお金渡さなきゃ、
そう思った瞬間、額に少しだけひんやりとしたものが触れた。
「え、今の」
目を開けると、銀時の顔があった。
ふ、と笑って離れていく。
「銀時、」
「だァから銀さんって呼べって。んじゃ、大人しく寝てろよー」
「そっ、そんなの大人しく寝てらんないよ」
何事もなかったように靴を履く銀時に物申す。
銀さんだって限界なのー、じゃ、と戸が閉まる。
同時に、グラリと視界が揺れた。
私の体力も限界みたい。
布団に身を預けて、また目を閉じた。
「バファリンも買ってきたぞー…って爆睡してんじゃねーかコノヤロー」