銀魂
□胃痛にキャベジン
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「土方さん、盗み聞きなんて悪趣味ですぜ」
「お前を探しに来たんだろーが。ゆきまで巻き込んでサボってんじゃねーよ」
「お、沖田さん、お手伝いありがとう!私やっぱり運ぶから、お仕事戻ってくださいね」
沖田さんの手から託し寄せるように洗濯物を自分の手にする。生返事をしながら、彼は自室へと歩いて行った。
「それじゃ、」
「ゆき」
「なっ、な、なんでしょう」
「...誰もサボりとは思わねーよ。ちゃんと仕事あがれよ、顔色悪いし無理するな」
そうじゃないです、挙動不審と顔色の理由。
「...半分土方さんのせいです」
「え俺?」
ああ、可愛くないなあ、私。
蓮ちゃんならこんなこと言わないだろうに。
お辞儀ついでに俯き気味でリネン室へ駆ける。
すれ違いざま、煙草が香った。
胃をキリリと締める、苦い苦い匂いだった。